膿皮症とフロントライン
2012年07月15日
☆日曜日☆
ある日突然、リーパコの背中、おなか、首すじ に、皮膚がめくれた、赤い斑点のようなものが出来ました。
今はだいぶ良くなりましたが…。
なんで2ワン同時に? と考えて思い立ったのが、前夜に塗布したフロントライン。
獣医さんは、
「膿皮症になりやすい季節柄なので、フロントラインが原因とは考えにくい」
って言うけど、塗布直後から背中のあたりから赤くなり、すぐにブツブツが出来てきたし…。
翌日には、2ワンとも、皮膚の色が全体に赤みがかってピンク色になっちゃたし…。
確かなる因果関係は立証できないけれど、

今回、リーパコに使用したのは、「フロントライン・プラス(XSサイズ)」。
![img_367643_27271438_0[1]](http://blog-imgs-50.fc2.com/l/e/r/lerokun/20120715000737913.jpg)
肩甲骨間背部の被毛を分け、皮膚上に直接ピペット1個全量を滴下することで、薬剤が脂肪に富む体表や表皮に分布し、さらに皮脂腺に集まりプールされます。
そこから徐々に皮脂とともに24時間以内に皮膚や被毛上に届き、放出され、ノミ・マダニを接触によってすみやかに駆除します。
フロントライン・プラスは、寄生するノミを24時間以内にほぼ100%駆除し、しかもその効果は長期間持続。
通常ノミは最初の吸血から産卵まで約36-48時間かかるので、スポット投与するだけでノミのライフサイクルを遮断することが可能となります。
フロントラインの主成分はフェニルピラゾール系の外部寄生虫駆除剤 【フィプロニル】。
神経伝達物質のGABA(ギャバ)の作用を阻害して、ノミなどを駆除します。
【フィプロニル】は害虫駆除の農薬にも使われています。
ゴキブリ駆除剤である、「ブラックキャップ」などの成分も【フィプロニル】です。
ということは、フロントラインを投与するということ、すなわち、ゴキブリ駆除の殺虫剤を皮膚に浸みこませている、ということ。
【フィプロニル】はノミやマダニなどの神経細胞のGABAレセプターにのみ強く作用するので、犬や猫、人間等には安全性を示します、と販売会社は言ってます。
と、ここらへんまでが、これまでの私の知識。
はじめて


ダニなんて考えもつかず、ゴミかと思って取ろうとしたけど全く取れず、「リルの耳の端っこにへんなデキモノができたぁ」と、帰京後病院に行ったら、なんと、耳にダニが食いついて丸々太った状態で離れなくなっていたという…家ダニの比ではない、とても大きなダニでした。
病院で薬を塗布してもらい駆除、その後何回か(2-3回)フロントラインを使いました。
毎月山にキャンプに行き、生い茂る草を掻き分けて山登りもしていたリルやれ~ろですが、それまでの

リルもれ~ろもフロントラインの投与では、格段変わった反応はありませんでした(塗ったことすら気付いてないような…?)が、やっぱり、予防だけのためにわざわざゴキブリ駆除剤を塗ることもないだろう、寄生したときにやればいい、と考えたからです。
あれやこれやと必死に虫よけをしていたおかげで、草が生い茂った道もコケの生えた道もさんざん歩きましたが、その後はノミ・ダニの寄生や蚊にさされたことは一度もありませんでした。
さて、今回、リーパコ揃って皮膚炎になったことで、フロントラインについてちょっと詳しく調べてみた。
箱には、
【フィプロニル】100ml中10g |
1ピペットの量は0.5mlなので、1ピベットの【フィプロニル】の含有量は50mg ということになる。
※ちなみに、「ブラックキャップ」には、1個 24g中 0.05%=0.12mgの【フィプロニル】が含まれています。フロントライン1ピペットの0.2%です。
環境省の治験では、【フィプロニル】を経皮投与した場合、LD50(死亡率50%)に達するのは、『体重1キロにつき2000mg』を投与したとき、との結果が出ています。体重1キロのラット100匹にそれぞれ2000mgの【フィプロニル】を経皮投与すると、そのうち50匹が死亡する、ということです。
経口投与した場合のLD50は、『体重1キロにつき、92mg』。
パコは2キロなので、経皮投与した場合のLD50相当の量は、4000mg(フロントライン80本分)、りれらは2.3キロなので、LD50=4600mg(フロントライン92本分)。
「80本分の1本ならいいじゃん!」
と思うか、
「80本のうちの1本を毎月投与するなんて、考えられない!」
と思うかは、飼い主さん次第。
一度にそんな大量投与することはないので、特定体質等による副作用の例を除き(死亡例の報告あり)、過剰投与や大量に舐めてしまうなどの経口投与の「事故」にさえ気をつければ緊急事態に陥ることはないようです。
けど、私は後者かなぁ…だって、たとえ少量でも、ゴキブリ駆除剤が体全体の皮膚にいきわたり、足を舐めたり、食事の後にお口を「ペロリ」するたびに口に入るのか…と思うとね。
余談ですが、経口投与の場合、パコのLD50は184mg(2.74本)、りれらは:212mg(3.18本)。
舐めると危険率が格段に上がるので、塗付したあとは舐めないよう、そして保管には注意が必要です。
毎月1本(冬でもノミやダニは暖かい室内では生息しているので一年中投与するのがいいらしい)となると、パコは80カ月後(6年8カ月)、りれらは、92か月後(7年8カ月)にLD50に達します。
もちろん、すべてが体内に残留するわけではないので、その時に達したら死亡率50%になるわけではないですが、多かれ少なかれ、少しずつ体内に蓄積されていくことだけは絶対にあるはず。だって【フィプロニル】は残留農薬として基準値が定められた薬品なのだから。。。
となると、昨今被ばく量で何かと出てくる、「許容摂取量(ADI)」というもの、が気になる。
一日あたりの【フィプロニル】の摂取量の限界は?
環境省の資料(農薬経口毒性)には、聞いたことあるような無いような、いや、確実に初めて聞く、といった薬品名ばかりがズラリと並んでますが…とりあえず【フィプロニル】(連番1に記載)が0.0002mg/kg/日と見つけた。
すなわち、体重1キロあたり0.0002mg以下なら毎日摂取しても危険性は低い、ということ。
パコなら一日0.004mg、一か月0.12mg まで、りれらなら一日 0.0046mg、一か月0.0138mgまで。
フロントライン1ペパット(一カ月分)の【フィプロニル】含有量は50mg…あれ??? かなりの量な気がするんだが???


いずれにせよ、「人は触るな」と注意書で警告しているものを、緊急性もないのに、ワンコの皮膚には塗りたくない。
「肌に触れたらすぐに洗い流してください」っていうものを何でワンコの皮膚につけちゃうの?
実際少し触れてみるとわかります。ピリピリします。刺激強いんです。なんだかんだいっても、たとえ微量といっても、劇物指定の危険な農薬と同じなわけですからね。
勿論、どうしても駆除が必要な場合もあります。
劣悪な環境の中で過ごし、ノミやダニの寄生の被害にあっている保護犬たちには絶対必要です。すでにノミやダニが寄生しているという緊急性のある状況にあるわけなので、そんなときにこそ必要な薬ではないか、って思います。
なので、
『ノミ・ダニの寄生があった時にだけ短期間の使用にする』
これが

そーなんです、ここは


トリミングで、
「パコちゃんの頭に

って言われて、慌てまくったのでした。
今年の春は




考えてみれば、全くお散歩をしなかったリル&れ~ろは普段のケアはほぼ必要なかったけど、リーパコは毎日お散歩に行っているし、幼稚園にも行っているので、普段からケアが必要だった! 大失敗!
ノミは卵→幼虫→サナギ→成虫と変態を繰り返し、卵はいったん犬から離れ、幼虫やサナギを経て再び犬につく。
一匹のノミを殺しても卵が部屋の中に飛散し、再び成虫になって犬につく可能性大。
すなわち、一匹見つかったら、フロントラインは継続して投与するのが効果的。ノミ駆除の有効期間は2カ月、ダニは1か月。さて、2回目の投与はすべきなのか…皮膚があんなになっちゃったの見ると…うう、どうしよう…と、やりあぐねている

しかも、部屋に飛散しているかもしれない卵や幼虫、さなぎを駆除するには、場合によっては「バルサン」炊く必要あり、なわけだけど、この手のものを使うのに抵抗あって、でも、他に良い対策案も思い浮かばず…そうこうしているうちに、やっぱり部屋に卵が飛散していて幼虫がピョンピョンと産まれ始めていたらどうしよう、とか、怖い怖い怖い…どうしたらいいのか…困った…

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今回は長々を失礼いたしました(^^;)お読みいただき有難うございます。
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