人工呼吸器の選択を迫られて
2019年01月20日
☆日曜日☆
「れ~ろ☆と愛を届け隊」は ボランティアで構成する 動物保護団体「Arch」 の保護活動を応援しています。
動物保護団体「Arch」は、センターで殺処分を待つ犬猫を保護し、各ボランティア宅にて一時預かりをして里親を探す活動をしています。
※今月は支援品の受け取りをお休みさせていただきます。
「れ~ろ☆と愛を届け隊」プロジェクトは被災犬支援を目的に当Aブログで立ち上げました。
動物保護団体「Arch」は、センターで殺処分を待つ犬猫を保護し、各ボランティア宅にて一時預かりをして里親を探す活動をしています。
※今月は支援品の受け取りをお休みさせていただきます。
たくさんの励ましと応援、本当にありがとうございます。
今はまだお返事が出来ていませんが、心強く大きな励みになっています。
ただただ感謝申し上げます。
【2019年1月18日 金曜日】
木曜日は手術が中止となったけど、夜に面会に行ったときは朝に比べると数段動けるようになっていたので今日は手術が受けられるかも、と期待した翌日金曜日の朝。
手術は午後なので午前中に来てください、と言われていたので、りれらを保育園に送ってそのまま病院に行こうと準備をしていたところに、病院から「容態がかなり悪い」との電話。
慌てて家を飛び出し、「パコがんばれ」って叫びながら運転し病院へ。
パコは意識がなく、昏睡状態になっていた。
「この状態だと今日中に死んでしまいます。生命維持には人工呼吸器を使わなければなりません。どうするか決めてください」
人工呼吸器をつけて生命維持している間に容態が良くなれば手術は出来る、その後人工呼吸器を外せるかは人間では可能だけど犬の場合かなり難しくなる、人工呼吸器は意識があるとかなりの苦痛になるので、装着するときに意識をとばす、すなわち意識はなくなる、人工呼吸器をつけた場合一日10万~15万の費用がかかる、等々の説明を受ける。
パコを前にどうすればいいのか悩む。人工呼吸器をつければ手術の可能性は残る。だけど意識が戻る可能性は極めて低い。人工呼吸器をつけなければ今日中におそらく死んでしまうだろう。立っては小窓を開けてパコを撫でパコに話しかけ小窓を締めて椅子に座りパコをぼんやり見つめながら・・・2時間以上の時間が過ぎていった。
すると、パコの眼が開いた。そして、立ち上がり、他の犬の吠える声にこたえるかのように ワンワンって吠えだした。
え?
びっくりした。意識が戻ったのだ。しかも、よろけながらではあるけど起き上がり吠えている。
気持ちは決まった。
こんなに頑張っているパコの意識を無理やり失くすなんて出来ない。
「パコは本当に頑張ったよ、もうお家に帰ろうね」
見るとお昼をとうに過ぎている時間。朝から何も食べていないどころか水一滴も飲んでいない。
気持ちを落ち着かせるために外に出て自動販売機で暖かいお茶でも買おうと思ったら売り切れ。
左を向くとすぐ近くにマクドナルド。マックなんてもう10年以上行ってないなぁ・・と思いつつコーヒーを買いに。
ここにいれば連絡あっても走って30秒で病院に行けるし、とマックで少し時間を過ごす。
病院に戻るとパコは起きていた。どうやらトイレのようだ。
自分の納得いく場所が見つからなければ気が済まないガンコなところは相変わらずだ。気に入った場所が見つかるまで後ろ足に力が入らずまともに歩けないのにあちこち転げながら動こうとする。「こっちに行きたいのね」と小窓から手を入れて(腕だけは細いので小窓から両腕を入れられることがわかった)移動させてあげると、転げながら元の場所に戻り、自分の力で行こうとする。本当にガンコ者。そして、飼い主が間違うほどりれらの吠え声にそっくりな犬の声が聞こえるとまたワンと吠え、寝た。
3時過ぎ、担当医と話をした。
「人工呼吸器はやりません」
すると、担当医(内科医)の答えは、
「わかりました。では今後は人工呼吸器についてお伺いすることはいたしません」
ん? なんだろう、その答えは?
そして、
「今日、家に連れて帰ります」と言うと、
とてもがっかりした表情で 「そうですか。」
「手術を望んで来てもらったのに本当に申し訳ないです」
火曜日の奇跡の生還を見ているので、「今日中」と言われても、もしかしたらパコは再び頑張れるのでは、と
「もし、明日の朝、まだ頑張っていられたらもう一度こちらに連れてきます」
と言うと、慌てたように、
「ちょっと待ってください」
「ここは、夜だけ家で過ごし日中だけ預かる、という形で看取るための緩和ケアをする病院ではなく、治すために24時間体制で集中ケアをする病院です。一旦家に戻ったら、これまでしてきたことが100%とは言いませんが80%、90%が無駄になってしまいます。夜だけ家に戻すという形では治療は出来ません。」
いやいや、こっちこそ 「ちょっと待ってください」である。
「緩和ケアをお願いしているのではありません。人工呼吸器をつけなければ今日中に死んでしまう、というお話だったので、家で看取るために連れて帰ろうと決めたのです。でも、火曜日も、かかりつけ病院で今日中はもたない、と言われたのに復活したコなので、もしかしたらまだ頑張れるかもしれない、もし明日の朝、まだ命が繋がっていれば挑戦をつづけたい、と言っているのです。」
すると、
「言っていることがコロコロ変わってしまってすみません。朝はご覧になったように意識もなく、検査結果からも、もう無理だと判断せざるを得ない状況で、生命維持には人工呼吸器を使うしかありませんでした。ところが今は意識が戻って、さっきは吠えていました。この変化には本当にすごく驚いているんです。朝は一滴も出ていなかった尿が、今は出始めています。出来れば治療は続けたいと思っています。今家に帰ったら今までの治療が無駄になってしまいます。もし治療を続けるご希望でしたらこのまま預からせてください。」
つまり…人工呼吸器をつけなくてもまだ治療は続けられる容態に持ち直した!
パコさん、強い生命力で2度めの奇跡を起こしてくれたのだ。
パコ、ありがとう。
「ただ、変化が激しいので急変する可能性も大きいです。そのとき飼い主さんがいっしょにいてあげられないかもしれません。」
「飼主さんが間に合うまで蘇生措置を行うことは犬にものすごい苦痛を与えることになるので、心臓マッサージなどの蘇生措置をとることはしませんがよろしいでしょうか」
それはもう覚悟している。
自宅で看取ることを決めた火曜日、奇跡的に目が覚め、それどころか立ち上がり歩く姿を見て、
「パコは必死に生きようとしている、このまま死んでいくのを見守るだけじゃだめだ」と決めたのだ。
たとえパコの最期に側にいてあげられないことで自分の心が傷つき辛くて悲しくて苦しくなることになっても、生きようと頑張っているパコに出来る限りのことをして応えてあげようと決め、生きられる可能性を信じてこの病院に来たのだ。
あとはパコの生命力を信じるだけだ。
24時間体制の病院なので、24時間いつでも面会が出来るが、この日は結局、昼の30分ほどを除いて8時間近く面会していた。夕方、パコを病院に託し帰宅した。
【土曜日】
面会に行くも、パコさん、残念ながら寝てました。
「りれらが来たよ」って言うと目と耳がピクッて動きました。
昨日、りれらの吠え声にそっくりなワンコさんが吠えるとパコも吠えていたので、「今日は吠えていいよ」って言ったのに、こういうときに限って静かなりれら。
昨日ほどじゃないけど、まだ呼吸は荒い。が、黄疸でまっ黄色になっていた目の白い部分が白くなってきた。
【日曜日】
今日も寝ていたけど、途中でちょっと目を覚まし起き上がってくれました。
呼吸は昨日、一昨日に比べるとかなり楽になっているようですが、黄疸はまだ取れてない。
明日の手術はまだ無理かな…。
この激動の4日間に、死の淵からの生還という2度の奇跡を起こしたパコ。
つくづくパコの生命力の強さに「すごい」と思うと同時に、きっとパコの強い生命力からすれば、それは「奇跡」ではなかったんだな、って気がする。「奇跡も続けば力」と言うコメントをいただいたけど、きっとそういうことなんだなって。
まだ手術が出来る容態ではないし、余談を許さない状況であることは変わりないけど、どうか、もうケータイが鳴りませんように。
自宅で看取ることになりパコを連れて帰ったときから、りれらの様子が変です。

このときを境に、何て言うか、パコを避けるようになりました。
パコが近づくと逃げるのです。
パコが集中ケア病院に入院するまえに「がんばれって挨拶しよっか」と近づけようとしたらものすごく嫌がって逃げました。
病院にお見舞いに行っても、パコを見ないようにしています。 いったいこの行動は何なのだろう?
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